第二話第二話「此処が貴方の部屋ね。」 シェルビアは、華屡埜を空き部屋に連れて行った。 「丁度隣にリアルの部屋あるから、なんかあったらいってあげてね。」 「・・・あの・・・ひとつ、いいですか?」 「ん?何?」 「どうしてそんな簡単に、追放されたあたしを受け入れてくれるんですか?」 華屡埜は、俯き加減にそう言った。 「んー・・・理由なんてないけど・・・なんか、助けてあげたいっていうか。 大切な人に、似てたって言うか・・・。」 「大切な、人?」 「そう。幼いころからいつも一緒でね。 喧嘩もするけど、一番頼りになる・・・そんな人!」 「好きなんですか・・・?」 「ははっ、やーねぇ!そんなんじゃないわよ! その人はなんかこう・・・パシリかな!」 バンッと音をたててドアが開く。 「誰がパシリだってぇ~?」 そこにいたのはリアルだった。 「うーわぁ、リアル。誰もあんたなんていってないわよ。」 「でも幼なじみつったら俺ぐらいだろ!」 「・・・まぁどうでもいいや。っていうか、リアル、ここは誰の部屋?」 「華ちゃんのへやだろ?」 「・・・華ちゃんの性別は?」 「女の子。」 「この部屋は?」 「華ちゃんの部屋。」 「性別は?」 「おん・・・って・・・」 「レディーの部屋に勝手にはいるんじゃないーーーいい!!!!!」 どご-----ん シェルビアは、旋風でリアルを窓から噴水の近くにぶっとばした。 「ぎゃぁぁああああああああぁあ。」 キラーン☆ 「ふぅ・・・。」 「えっと・・・・・・????」 「あぁ、気にしないで。いつものことだから。」 「はぁ・・・・。」 華屡埜は噴水辺りを眺めた。 コンコン 「はい?」 シェルビアが窓を開けると、そこには幻凪と、華屡埜の知らない少年がいた。 「華ちゃん、体は大丈夫かい?」 「あ、はい。すっかりよくなりました。ありがとうございます!えっと・・・そちらのお方は・・・。」 「MIZO君よ。彼女激LOVEの武道家さん♪」 にこっと笑ってシェルビアは言う。 「こんにちわ、華屡埜さん。凪さんから色々聞いたよ。なんか大変らしいけど・・・頑張ってね。 俺でよければ頼りにしてよ。」 MIZO 武道家 流派 碧濤流 一撃で相手を制することが神髄。師匠松濤翁を尊敬し、日々特訓に励んでいる。 [紅放浪人]のメンバーの1人で、O型。 マイペースだが、自分の意思がはっきりしている少年。 大切な人を守る・・・その意思を捨てることは、ない。 「彼女激LOVE・・・?」 「そうなのよ~。めっちゃかわいいテイマさんでね、もうメロメロなの! あ、別ギルドなんだけどね? 会ったことないんだけど、写真見たらもう超かわいくって! なんかもうふわふわ~って・・・」 「あれぞマシンガントーク。」 「ですね。」 幻凪とMIZOは慣れているかのように、唖然としているかのように。 話を聞いていた。 5分後、そのマシンガントークは幕を閉じた。 つづく |